どうもアスミです。
最近NETFLIXの新着で気になる作品があったので鑑賞してみました。
【アンフレンデッド】
ストーリーの最初から最後までがPCの液晶画面越しで進行していくという、なんとも斬新なホラー映画です。
現在同じような手法で制作された【Search】というサスペンス映画が公開されていますが、【アンフレンデッド】は4年前の2014年に制作されているので先駆け作品と言ってもいいかもしれません。
それでは早速レビューしていきましょう。
【アンフレンデッド】の概要
ファウンド・フッテージの新境地
本作はストーリーが終始パソコンの液晶画面内で展開されるファウンド・フッテージ作品の中でも異色の映像手法を採用しています。
【ファウンド・フッテージ】とはフェイク・ドキュメンタリーとも呼ばれる映像手法の一つ。
主に行方不明者が撮影した映像が第三者の手に渡り公開される手法で、ハンディカムを用いたものが多い。
つまりドキュメンタリー風の映画の事。
代表例としては【ブレアウィッチ・プロジェクト】などが挙がる。
チャットで会話する若者達を襲う恐怖を描いた本作は、ファウンド・フッテージの新たな派生ジャンルとして多くの賛否両論を巻き起こしました。
【ブレアウィッチプロジェクト】などの一人称映画がハンディカムで緊迫感と躍動感が感じられるのに対し、こちらはSNSという現代では極めて身近なツールを通すことにより、在りそうでないリアルな映像を可能にしています。
監督
◆レヴァン・ガブリアゼ
長編劇場作品の監督は2011年公開の【エターナル -奇蹟の出会い-】と本作の2作品のみです。
しかし元々はCM監督や脚本家であり、ソビエト連邦時代のロシアをディストピアに見立てた人気カルト作【不思議惑星キン・ザ・ザ】の脚本を担当していました。
登場人物/出演者
◆ブレア/シェリー・ヘニッヒ
本作の主人公。
自殺したローラとは親友同士。
ルッチとは交際を始めたばかりで仲も良好だが、処女であると嘘をついていた。
それが後のトラブルの元にも発展してしまう。
演じるのはアメリカの女優シェリー・ニヘッヒです。
アメリカの人気ドラマ【デイズ・オブ・アワ・ライブス】の長期の出演で知名度を上昇させました。
本作が長編映画デビューとなっており、その後もコンスタントに映画出演を続けています。
◆ミッチ/モーゼス・ストーム
ブレアの交際相手。
ブレアとの肉体関係がないことを気にしている。
アダムとは親友同士
テレビ出演を主軸に活躍するマルチタレント。
司会や漫談などもこなすコメディアンから、脚本家、監督、演者と多彩な才能の持ち主です。
◆ジェシカ/レニー・オルステッド
ブレア達の仲良し6人組の一人。
気が強く、同じく気が強いヴァレリーとの仲は表面上のもの。
演じるレニーは幼い頃から子役、映画出演をしていましたが、同時にジャズなどの音楽活動もしていたようです。
14歳で大手レーベルからアルバムをリリースするほどの逸材で、グラミー賞ノミネートも経験した実力者。
本作で一番キャリアが輝かしい人物かもしれませんね。
◆アダム/ウィル・ペルツ
ブレア達の仲良し6人組の一人。
口が悪く、態度も高圧的。
銃を所持しているなど気が荒い性格でもある。
ミッチの親友。
アメリカの俳優です。
ジャスティン・ティンバーレイク主演の【TIME】などにも出演しており、近年は作品数が増加中。
◆ケン/ジェイコブ・ワイソッキ―
ブレア達の仲良し6人組の一人。
肥満体系でネット気質のオタクキャラ。
パソコンに詳しく、怪奇現象を解決しようと試みる。
アメリカのリベラルメディアであるハフィントンポストで「2011年映画界の新顔達」の一人に選出された経験もある若手の俳優です。
あの大ヒット映画【ビッチパーフェクト】にも出演しています。
◆ヴァレリー/コートニー・ハルヴァーソン
ブレア達の仲良し6人組の一人。
気が強く、ジェシカとは表面上のみの関係。
作中最初の犠牲者。
10代のころからインディーズ映画に多数出演するなど演技経験は豊富なようです。
また、自主制作映画を制作し、自らが主演するなどアクティブな一面も。
◆ローラ/ヘザー・ソッサマン
ネットいじめを苦に自殺した女学生。
パーティ好きでかなりのいじめっ子だったが、友人に裏切られて自殺に至る。
ブレアとは非常に仲が良かった様子。
TVドラマのは端役で下済みを得て、本作では初の全米劇場公開映画となりました。
本作での出演シーンはわずかですが、自殺シーンはなかなかインパクトでした。
【アンフレンデッド】のあらすじ
泥酔時の動画をネットにアップされたことを苦に自殺したローラ。
その一年後、ローラの親友であるブレアは付き合いたてのボーイフレンド、ミッチとSkypeで会話を楽しいでいた。
その後、会話途中で友人たちの乱入もあり6人で他愛もない会話が始まるが、Skypeメンバーに一人見知らぬアカウントが入り込んでいることに気が付く。
そのアカウントは死んだはずのローラを名乗り、さらにfacebookにも侵入して6人のアカウントを乗っ取り始める。
ローラを名乗るアカウントはSNSに保管された個人の秘密を次々に暴き、6人の友人メンバーは徐々にお互いに疑心暗鬼に囚われることに。
さらに「Skypeを切るな」というローラの忠告を無視したヴァレリーが直後に自殺してしまう。
事の重大さに気が付いたメンバーだが、ローラからの暴露は止まらず、その度に一人また一人と自殺していく。
果たして彼らはローラの呪いから逃げ出すことはできるのか…!
【アンフレンデッド】の感想
アイデアが素晴らしい
近年のホラー全般に言えることですが、とにかくあの手この手のアイデアでホラー映画を盛り上げてくれますね。
特に本作は良作かどうかは置いて、既視感が溢れ始めたファウンド・フッテージ映画に大きな風穴を開けた作品だと感じました。
ネット世代となった現代の新しい手法の一つとして、本作に続く派生作品が出てくることでしょう。
ちなみに現在公開されているサスペンス映画【Search】も本作と同様の手法を用いています。
→過大評価?【search】の感想・ネタバレ有
ホラーというよりも…
呪い、幽霊が相手なのでジャンルとしてはホラーなのでしょうが、結構サスペンス、人間ドラマ的な内容でしたね。
登場人物の誰しもが気おくれするような過去を持っていて、それが徐々に明らかになる様子やそれによる疑心暗鬼。
動画投稿によるネットいじめ問題など、正直霊的な怖さというよりは人間の怖さの方が際立っていました。
ただ、全く怖くないわけではありません。
登場人物達がリアルタイムで友人が殺されていく様子を見せられることにもゾッとしますし、ネットを媒体にして暴れまわる幽霊などもなかなか新鮮で怖かったです。
字幕だと観ずらい
字幕版だと観づらいです。
Skypeの会話はもちろん字幕ですが、メールでのやりとりでも当然字幕が入ります。
Skypeしながらメールを行うシーンがかなり多く、画面内に会話とタイピングの字幕が同時に出てくることも頻繁です。
したがって文字を負うことに必死でなかなか物語に入っていけない部分がありました。
吹き替えで観れば問題ないのですが、残念ながらNETFLIXには字幕版しかなく…。
SNSで親近感
SNSを頻繁に利用する身としては共感できる部分が多くあります(笑)
例えばメールで文字を打ってみたはいいけど全消しして書き直すとか、検索する時にキーワードを二つ入れてみたりとか。
小さいことですが個人的にフフっと来ました。
逆に言えばSNSで友人を動画で撮り気軽にさらす行為なども別の意味で親近感を覚えますね。
耳が痛いばかりです。
まとめ
賛否両論で人を選ぶ作品であることは間違いありませんが、個人的にはとても面白かったです。
また、続編の製作が決定しているようでなのでそちらも楽しみですね。
それでは!