どうもアスミです。
僕には会社員時代、スマホゲームを片っ端からプレイしていた時代があります。
今回はその中でどうしても魅力を伝えたいゲームがあった為、記事にしてみました。
【This World Of Mine】
厳密に言えばスマホゲーではなく、Microsoft Windowsのゲームで、PCや据置ゲーム機を媒体としてリリースされています。
ちなみに課金要素は無くはないですが、基本は買い切りゲームです。
それではいきましょう!
This World Of Mineの作品概要
戦争シュミレーションゲーム
11ビットスタジオというゲーム会社が開発した戦争シュミレーションゲームになります。
1992年から96年に掛けて起こったサラエボのボスニア戦争という実際の出来事を元にした作品です。
戦争を生き残った人々への入念なインタビューと当時の資料に基づいた実にリアルな作品になっています。
兵士ではない一般人が主人公
戦争シュミレーションといいつつ、本作は兵士として戦争を戦うわけではありません。
なんの装備も後ろ盾も無い一般人が主人公で、戦争が終結するまで生き残ることが目的となります。
キャラクターにもそれぞれの詳細な過去設定が。
生き残ることがメインなので当然戦いは二の次。
食料の確保や厳しい冬を乗り切るための物資集めが基本内容です。
したがって激しいアクション要素も無く横スクロール画面でひたすら作業をし続けるというかなり地味な絵面ですが、それ以上に鋭くとがった緊張感あるゲーム性が特徴です。
目的は一つ。生き残ること。
本作の目的は生き残ること。
ただそれだけです。
したがってその目的を達成するために、ゲーム上可能であればいかなる手段を用いても構いません。
それがたとえ人道に反した道だとしても…。
殺人や強盗、窃盗、仲間を見捨てる、果ては子供を見殺しにするなど、プレイヤーは厳しい選択を何度も迫られることになるのです。
戦闘を余儀なくされる場合も
This World Of Mineのゲーム内容
廃墟でのサバイバル
本作はスタート直後から廃墟での生活を強いられることに。
そしてこの廃墟でいかにして終戦までを生き残るかが最大の目的になります。
物資は廃墟内にもいくつか用意はされていますが、日数が立てば当然状況は厳しくなりますし、必要な物資の数も増えていきます。
食料は当然のこと、暴徒から身を守る武器弾薬、物を作り出せる工具場の設置など、ひと時も時間を無駄にできません。
暖房などの設備はグレードアップすることができる
特に本作はゲーム内で必ず”冬”が訪れますので、暖房や備蓄は必須。
こういったサバイバルが本作の重要な要素になります。
複数のキャラクターと能力
本作では冒頭のセレクト画面で様々な人物の中から一人を選んでゲームを進めていくことができます。
さらにその人物を選んだ場合に随行してくる、つまり廃墟での同居人、パートナーキャラが固定で決まっています。
このキャラクター達は一人一人固有の能力を持っており、プレイヤーは自分が選んだ人物の能力、そしてパートナーの能力を駆使してクリアを目指すことになるのです。
その能力は様々で、例えば移動が速い能力では何度も往復を繰り返す廃墟でのクラフトに役立ちますし、持てる物資が多い者は探索時に沢山の物資を持って帰ることができます。
その他にも仲間と話すと鬱状態を回復させることができるカウンセラー的な能力や、敵との戦闘時に有利に戦える格闘スキルなど様々です。
昼と夜
本作は昼間と夜間という二つのフェーズを繰り返すことで日が過ぎていきます。
基本的には夜間で様々な場所を探索し物資を集め、昼間にその物資を用いて必要な物を作成していくことになります。
当然時間の概念もあるので、何もしなければすぐに次のフェーズへと変わってしまいます。
プレイヤーは限られた時間の中でいかに効率的に作業ができるかを考えながらゲームを進めていく必要があるのです。
夜の探索フェーズ
夜間のターンでは時間内に訪れた廃墟や建物から必要な物資を持ち帰ることが主な目的ですが、その物資が人の物か、そうでないかで大きく環境が変わります。
所有者のいない物資であれば何も問題はありませんが、誰かの物となると当然その所有者も黙ってはいません。
盗む現場を見られれば即戦闘になり、下手をすれば死に至ります。
また、”盗む”という行為自体がプレイヤーキャラやパートナーキャラの精神状態に大きく作用し、あまりにひどくなると鬱状態となり何も行動ができなくなるのです。
誰かの所有物はなかなか手に入らないものが多く見つからなければ簡単に調達できますが、それだけリスクのある行為ということになります。
昼のクラフトフェーズ
昼の行動はクラフト、飲食、傷の手当などが主になります。
設備が整えばそれだけ有利に進められる
飲食は餓死を招くので最優先事項になりますし、傷や病気も放っておけば重大な体調不良を引き起こすので手当も大切な行動の1つです。
しかし本作のゲーム要素の多くはクラフト要素にあります。
食料を作るためのキッチンや、手当に使う薬草の栽培設備、暖房にバリケードなど、作らなければならないものは沢山あります。
そのどれもが時間と物資を要するので、何を最優先に作るかはプレイヤーに委ねられることになり、その選択は後々に大きく影響を与えるようになるのです。
冬という概念
本作ではゲーム中のある一定期間の間に”冬将軍”が襲ってきます。
これが本作の難易度を急上昇させている要因です。
冬の間はその寒さからプレイヤーや仲間が病気になりやすく高価な薬を使用することになりますし、その薬が無ければそのまま病気で死んでしまう場合が多いです。
そのため寒さを抑える暖房に使う木材が必要になりますが、この時期は雪の影響で探索できる範囲が通常の半分以下になり、思うように物資や木材は手に入りません。
このように冬が来る前にしっかりした装備が揃っていない場合は、冬を超えられずにゲームオーバーとなってしまいます。
またキャラクターによっては開始早々に冬将軍が到来する難易度の高いものもあります。
生理的要素
サバイバル要素のある本作では前述したように食料や薬の摂取、寒さ対策などの生理的な要素が含まれています。
そして最も特徴的なのは前述した精神面の要素です。
特に探索で人を殺めてしまった場合や窃盗を働いてしまった場合に起こる鬱の症状は、進行すると仲間同士の喧嘩やコミュニティから逃亡、果ては自殺などに結び付きます。
喧嘩が起こればどちらかがケガを負うことも
簡単だからと闇雲に非人道的行為を続けることはその後の環境に大きく影響していくことになるので注意が必要です。
This World Of Mineの魅力
本作の内容を紹介したので、ここではThis World Of Mineの魅力を紹介します。
中毒性にあるクラフト要素
昼間のクラウト要素の中毒性がとにかく高いです。
まず何を作るかを考えるところから始まります。
「冬将軍が来るから早いとこ暖房を作らないと…」
「でも暴徒が夜間に襲ってくるからバリケードが先か!」
「あ、でもキッチンが先かな?」
「やばい、寒さで体調不良になってる!やっぱり暖房か!」
このように手に入れた数少ない物資をどのようにやりくりして制作するのかを考えながらプレイする楽しさがありますし、うまく危機を乗り越えられた時の感動もひとしおです。
もちろんクラフト要素の魅力である設備の充実化による所有欲の快感も味わえます。
生き残るための選択
本作では生き残るために残酷な選択をしなければならない時が多く訪れます。
物資が豊富な老夫婦の家を探索する時、弱り切った老夫婦ことを考えて盗みを働かずに退散するか、住処で待つ仲間の為に物資を盗むべきか。
助けを乞う子供に薬を渡してあげるか、無視を決め込むか。
はたまた必要な物資を犠牲にして仲間の命を助けるのか…。
様々な場面で究極的な選択を迫られる中、プレイヤーは時に残酷に決断をしなければなりません。
そしてその決断で胃に穴を開けるような気持ちにさせる力、苦しさが本作にはあるのです。
無数の攻略法
前述した通り、プレイヤーは終戦までを生き延びればそこでクリアとなります。
たとえ仲間が何人も死んでいようと、どれだけ非人道的なプレイをしていても関係無いのです。
したがってクリアまでの道のりは千差万別で正解がありません。
善悪に縛られない自分なりの行動基準でクリアを目指すのも楽しいです。
楽しくない?非現実的なリアル。
本作に最大の特徴、魅力はこの荒廃した世界観です。
戦時中という暗く重々しい雰囲気。
ラジオでは戦争激化、犯罪激増のニュースが流れ、仲間は傷付き鬱状態。
終始灰色の暗い世界…
冬が到来するのに食料も燃料も無い。
一瞬たりとも楽しい、和やかな雰囲気になることはありませんし、プレイヤーは常に緊張感をもったプレイを強いられます。
そう、決して本作は楽しくないし爽快感もありません。
しかしこの戦時中の現実、残酷さの中で懸命に生きようとする、こうした体験こそ本作の根幹であり、魅力でもあります。
まとめ
前述していますが、このゲームは決して楽しく明るくなる類のゲームではありません。
逆にその世界観に追われ、キリキリとストレスを貯めながらクリアを目指すようなゲームですのでなかなかに人を選ぶ作品となっています。
しかしそういった世界観が好きな人がプレイすれば、辞め時を見失うほど没頭できる魅力があります。
スマホプレイできるとは思えないクオリティなので、是非ともこの素晴らしいゲームを体験してみてください!
それでは!