どうもアスミです。
最近忙しくNETFLIXを利用する時間があまりなかったのですが、久しぶりに面白そうなオリジナル映画を鑑賞したので感想を書いていきます。
【モーグリ ジャングルの伝説】
2016年公開の実写映画【ジャングルブック】とそっくりなテイストで、今更感があったのですが予告編が面白そうだったので鑑賞しました。
それではいってみましょう
【モーグリ:ジャングルの伝説】の概要
ジャングルブック2つ目の実写化!
タイトルや予告編を観てわかるように、本作は有名なディズニーアニメであるジャングルブックを原作として制作されています。
また冒頭でも書いた通り、2016年にディズニーから同じ原作の【ジャングルブック】が公開されていますが、こちらはディズニーではなくイギリスとアメリカの合作映画です。
また本作はかなりシナリオにアレンジが加わっており、単純な実写化である2016年公開版とは別物となっています。
劇場公開予定だった!?
本作はもともと劇場公開を目指して制作されていた作品です。
声優陣やスタッフもハリウッド大作レベルの面々が揃っており、かなり気合が入ったものとなっていますが、驚くべきことに2016年公開の【ジャングルブック】と同時期に制作され、公開も同じく2016年予定でした。
しかし流石に本家ディズニーが制作した【ジャングルブック】とのバッティングは避けたかったようで、公開を2018年に延期します。
その後、NETFLIXが配給権を購入したことで劇場公開は見送られ、NETFLIXオリジナル映画として配信されることになりました。
正直、同じ時期に同じ原作の実写映画を制作するとはよほどの自信があったのか、単に大人の事情があったのかわかりませんが、タイミングは最悪ですね(笑)
内部でもかなり揉めたことが伺える作品です。
まぁ確かに映像のクオリティがNETFLIXじゃないですよね…(笑)
登場人物
◆モーグリ/ローハン・チャンド
ジャングルで狼たちによって育てられた少年。
幼い頃にトラのシア・カーンに殺されかけた所を黒ヒョウのバギーラに救われ、そのまま狼のミーシャの元で育てられることに。
他の仲間達と姿が違うことや、早く走れないことにコンプレックスを抱いており、物語を通して彼を悩ませることになる。
演じるローハン・チャンドは撮影当時は弱冠9歳という年齢ですが、圧巻の演技を披露してくれています。
特にCGの動物達との違和感の無い演技や、ハードなアクションは素晴らしいの一言。
他にも数々の賞を受賞した【ローンサバイバー】でも重要な役どころを演じていたりと、子役ながら着実にキャリアを重ねているようです。
近年では【ジュマンジ/ウェルカムトゥジャングル】にも出演し、今後の活躍が期待されています。
◆バギーラ
狼達と懇意にしている黒ヒョウ。
幼いモーグリをシア・カーンの手から救い出した恩人であり、付かず離れず彼の成長を見守ってきた。
モーグリをリトルブラザーと呼びとても可愛がっていたが、人間であるモーグリがジャングルで生活できるのかを常に心配している。
また過去に人間の宮殿で買われていた過去があり、それもあってモーグリに人間と暮らす選択肢を提案する。
◆バルー
狼たちと懇意にする熊。
狼の子供達に様々なことを教える師範的な存在。
バギーラと共にモーグリを幼い頃から見守っており、彼が成人の儀式をクリアできるよう願っていた。
原作やアニメののんびりした性格と違いかなり厳しい性格だったり、原作と違い始めから登場したりなど、オリジナル要素が多め。
◆シア・カーン
作中の敵役でジャングルに住む獰猛なトラ。
幼い頃にモーグリの両親を殺害しており、モーグリを殺し損ねたことで彼に執着するように。
狼達とは一定の距離感を保っていたが、モーグリの一件で一触即発の事態となり、配下のサルや狼達を集めてボスであるアキーラの座を奪ってしまう。性格は冷酷かつ獰猛でジャングルの住人から恐れられる存在。
◆ジョン
本作オリジナルキャラクター。
ジャングルで生活する人々が雇ったハンター。
人間に捕まってしまったモーグリに興味を示し、彼に様々なことを教えるなど優しい一面もあるが、その反面で動物のはく製をコレクションしたりと冷酷な人物としても描かれる。
過去にシア・カーンに襲われた経験があり、彼を殺すことを目標にしている。
◆ミーシャ
ジャングルの住むメスの狼で、モーグリの育ての親。
心優しい性格でモーグリのことを何よりも気に掛けている。
◆カー
ジャングルに古くから存在している巨大なニシキヘビ。
他の動物達からはシア・カーンとはまた別の意味で畏怖の念を抱かれており、実際シア・カーンもカーには手出しができなかった。
作中ではモーグリが巻き起こすジャングルでの騒動をエンターテインメントと称し、サルに囚われてしまったモーグリを助け出すなどトリックスター的な立ち位置。
◆アキーラ
ジャングルに住む狼たちの群れのリーダーで、シア・カーンも一目置く存在。
バギーラが連れてきた幼いモーグリを群れに引き入れるか最終的な判断を下した。
モーグリには村と人間との懸け橋になってほしいと願っていたが、作中中盤で火を使用したモーグリに追放を命じてしまう。
その後シア・カーンにボスの座を奪われることに。
◆ブート
モーグリの友人でアルビノの狼。
アルビノの特性で毛皮が白いために他の狼達に馬鹿にされているが、めげずに明るくふるまっている。
終盤、悲惨な運命が彼を待ち受ける。
作中屈指の鬱シーンであり、これに嫌悪感を示す観客も多いだろう…。
あらすじ
インドのジャングルで幼い頃に両親を殺され、オオカミの群れに育てられた人間の子供モーグリ。
狼のミーシャヤクマのバルー、黒ヒョウのバギーラのもとでジャングルの厳しいルールを学んでいたが、両親を殺した獰猛なトラのシア・カーンが現れ、モーグリはジャングルのさらなる危険にも直面する。
感想
ダークでシリアスなジャングルブック
2016年版の実写ジャングルブックは原作をそのまま映像化したような内容でしたが、本作はシナリオや演出、キャラクターなどがかなりアレンジして描かれてます。
特に原作と最も違う点としてモーグリが人間の村に捕まってしまう場面や、そこでの交流を通して、人間と狼の間で揺れ動く葛藤がかなり重く描写されました。
またアキーラが他の狼達と闘うシーンやボスの座を奪われるシーンなど、およそディズニーでは描かれないようなダークでシリアスな面が目立ちます。
極めつけは村で登場するハンターがモーグリの友達であるブートを殺し、はく製にしていたシーン。
これはひどい…。エヴァンゲリオン並みに鬱です。
まるで「本当は怖い昔話」ですね。
圧巻のVFX
NETFLIXオリジナルって正直クオリティが約束されていないというか、残念な仕上がりの作品が多い印象ですが、本作は違います。
劇場公開用に制作されたこともあって、NETFLIX映画の中では映像美がダントツです。
2016年版と大差ないほどに作りこまれたジャングルの描写や動物たちのCGは、見ているだけで楽しめるものがありました。
ただ、逆に言えば2016年版と一見かなり酷似したビジュアルのため、既視感を感じてしまったことは残念です。(もちろん内容は全然違いますが。)
ただ、後述しますがビジュアル面もしっかり差別化されている部分もあるので特段気にはなりませんでした。
それにしてもこれだけの大作がNETFLIXオリジナルになってしまうとはNETFLIXの力は凄いですね…。
特徴的なキャラクター造形
前述で映像美を評価しましたが、特に印象に残っているのはCGで描かれた動物です。
2016年版ジャングルブックに登場する動物達は本物と勘違いするほどリアルな造形でしたが、本作の動物達はかなりデフォルメされたデザインです。
特に表情のデザインはかなりアニメチックに作られており、2016年版ではできなかった動物達の喜怒哀楽がしっかりと表現できるようになっています。
特にブートの可愛らしい笑顔や、シア・カーンの悪役そのものなデザインは秀逸。
好みがわかれそうですが、僕は好きでしたね。
まとめ
どうしても2016年版と比較してしまいますが、結果全くの別物として楽しめました。
一見したビジュアルはそっくりですが、物語もコンセプトも、よく見ればデザインもかなり違いますし、実際物語の深みと言う点では僕は本作を推したいです。
少しばかりの粗もありましたが、NETFLIXオリジナル映画でお勧めと言えば本作だといえるくらいにはお勧めです。
皆さんも是非観てみて下さい!
それでは!